キーワードを入力

ユーザー ハッシュタグ
和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】
【VALU225銘柄】
ボーカロイドロCUL(CV喜多村英梨)の生みの親。企画、製作、キャラクターコンセプトデザイン。

本業は映像制作会社のプロデューサー、ディレクター。

個人的には、サウンドP、ボカロP、カメラマン、360VR(実写系)クリエイター。ドローン撮影好き!

恋愛小説家(ケータイ小説ではライブドア小説で200万ダウンロード)、作詞家、演出家、競馬予想家、キャラクターデザイナー。舞台のプロデュースなども。

書籍執筆多数。

キャラクターコンテンツ(オリジナル曲、CD製作、MMD製作、バーチャルライブ他)を活用した地域活性(富山県高岡市あみたん娘 他)も手掛けています。

広島県広島市出身、日本大学芸術映画学科撮影コース卒。

NPO法人維新隊ユネスコクラブ理事。

打楽器(ジャンベ、ドラム)&ベース、踊ったり、MMDも作ったり。

ゲーム、野球、サッカー、車、自転車好き!(今は乗ってない)

ニコニコ公式チャンネル ボカレボchのMC。

☆新しいボーカロイドを作りたい!

☆引き続き、映像、音楽クリエイター、若手声優等の方々の支援を行います!

ご支援よろしくお願いします!
See More
VALUを売買する
黒描 20VA
くろせん(非電源系Game会社代表) 20VA
北畠徹也@調達コインで東南アジア写真旅 12VA
Yuzu 12VA
しょうと 10VA
寺西 大地 10VA
ナオ 仮想通貨デザイナー 10VA
VoxelKei@VR/AR/MR/XR 5VA
choro@ザ・パルプンテ級下北系エグゼクティブスーパーミラクルハイパーウルトラロリコンメディアマルチクリエイターfeat.ギタリスト男爵(仮)Ver.2.0(/・ω・)/ 5VA
カブキン (YouTuber) 5VA
にしきよ@パンピーですよ。 5VA
Rokuplus 4VA
maseda燻製士マセラティ 3VA
Nobuhiro Goto 3VA
田中清史 3VA
Daichi Mizuno@夫婦で育休中 2VA
やなぎ@VR開発 2VA
黒澤まどか(弟の姉)@作曲 2VA
杉山智成@越境ビジネス・グローバル展開 2VA
たーさん 2VA
和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

今日は式典イベントの仕事でした!
珍しくスーツ!w

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

私のVAの価格が安くなってから、結構買っていただいていて、嬉しいです。全く動かないよりは良いですよね!(^^)
皆さま、今後とも、よろしくお願いします!

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

今日は、早朝からeSports大会の生配信のお仕事。眠いです(^^;

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

年明けより、いきなりバタバタし始めました。今年は忙しい年になりそうです(^^;

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

あけましておめでとうございます!
今年も、どうぞよろしくお願いいたします!

小説は、いかがだったでしょうか?
感想とか、チップとかお待ちしております!w

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』50(完結)

「……これは、難病と闘っている川崎藤香さんから届けられたメッセージです。皆さまからの募金のおかげで、藤香さんは昨日アメリカへ旅立ちました。きっと彼女は元気になって、必ず戻って来てくれると信じましょう……」

亜紀は、うっすらと涙を浮かべながら、しっかりとした声で、そう言った。

「藤香さんは、ある思い出を支えにずっと病気と闘ってきました。ある思い出だけを、支えに……」

亜紀は、全てを知っていた……。

そして、それを知った上でもぼくを愛し続けてくれたのか?

「藤香さんの思い出……それが、この写真です」

亜紀の言葉とともに、屋外モニターに古い写真が大写しになった。

ぼくは、その写真を見たとき、涙が止めどもなく溢れ出すのを感じていた。

そしてぼくは、その時決意したのだ。

ぼくは亜紀と共に生きて行くのだ、と。

藤香が帰ってくるその時に、ぼくは亜紀と幸せに暮らしている。

藤香がそれを望むのならば、ぼくはもう、何も悩む必要はないのだから……。


ちょっと水平が傾いたその写真には、左側にケヤキの幹と日陰があって、右側には緑の草と、奥にはキレイな薄い緑色をした水面がある。

そして、その中央には真夏の日を浴びた藤香とぼくがニッコリと笑っている……。


ぼくは、ゆっくりとケータイを取り出して、モニターに写ったその写真をケータイカメラで撮影する。

涙に滲んだ、ケータイの液晶画面には、あの頃のぼくと藤香が楽しそうに笑っていた。

それは、ぼくたち全ての未来を祝福するような、幸せな笑顔だった。

『藤香とぼくと、一枚の写真』



CopyRight by Hiroto Izumi 2007-2017

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』次回で完結です!(^^)

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

49

スタジオのマイクの前に座った亜紀が、ゆっくりと口を開く。

「思い出だけが、私の支えでした。そして、その思い出は……ずっと変わらないまま、私の心の中にあります……」

屋外モニターに大写しになった亜紀を、ぼくはボーっと見つめていた。

亜紀が、こんな風に番組をやっているのは知っていたが、ぼくは、そんな亜紀の姿を見るのは初めてだった。

亜紀って、キレイなんだな……。

ぼくには亜紀が、まるで知らない他人のように見えた。

「……その思い出だけを支えに、私は生きて来ました。そして、これからも……」

亜紀……どういうことだ?

ぼくは、亜紀の言葉に動揺していた。

「愛するという気持ちがあるから私は、あなたと一緒に居なくても平気……」

そうなのか、亜紀……。

亜紀は、そんな気持ちを伝えるために、ここに、ぼくを呼び出したというのか……。

「だから、私は独りでも大丈夫。これまでも、ずっとそうだったんだから……」

ぼくは、亜紀の言葉に我を失っていた。

亜紀にそんな思いをさせていたのなら、それは、すべてぼくの罪だ。

「……今、あなたのそばに居る人を大切にしてください。それが、あなたの本当の幸せだと思う……私は、必ず生きる。そして、今度は新しい思い出を作るから……お兄ちゃん、心配しないでね……」

えっ?

ぼくは、そのとき、亜紀の言葉に耳を疑っていた。

「亜紀さん、そしてラジオを聞いて私を応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます。私は、アメリカに旅立ちます。必ず元気になります。本当にありがとうございました……」

ぼくは、一体何が起こっているのか分からずに、ただただ混乱するばかりだった。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

48

品川駅港南口まで歩いたぼくは、エスカレーターを降りて右手にある、円状に作られた大理石のベンチに腰掛ける。

冷たくて、気持ちが良いな……。

ぼくは思いのほか冷静に、そんなことを考えていた。

ふと目を上げると、丸い大きな時計が見えた。

時計の針は、午後7時51分を指していた。

左手に目を移すと、大きなモニターが見える。

それは、LEDで作られた大きな屋外モニターだった。

誰だかよく分からないが、ミュージシャンのプロモーションビデオが映っていた。

ぼくは、モニターをボーっと見ながら考えていた。

もうすぐ亜紀が、この場所にやって来る……。

果たして亜紀は、ぼくに何を伝えるつもりなのだろうか?

根拠のない不安に、ぼくは心が震えているのを自覚していた。

そして、ぼくは亜紀との生活を思い出す。

ぼくのそばに亜紀が居てくれることが当たり前になってから、もう、ずいぶんと長い時間が経っていた。

そして、それが当たり前のことだとぼくは感じてしまっていたんだ……。


その時、突然、モニターに亜紀の姿が映った。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

47

もうすぐ、品川だな……。

ぼくは、これから逢う亜紀のことを考える。

ぼくのほうから離れなくたって、亜紀のほうから離れて行ってしまうのだろうか?

亜紀から届いたメールが、ぼくの心を不安にさせていた。

ぼくは、藤香のことを考えながらでも、やはり亜紀のことをいい加減には考えられなかった。

亜紀を疎ましいと思ったり、刺激がない、とつまらなく思っていたことが、今では本当にバカだったと思う。

考えてみれば亜紀は、いつも微笑んで、ぼくのそばに居てくれた。

ぼくにとっての現実は、間違いなく、ここ数年の亜紀との生活だった。

亜紀は、いつも頼りないぼくを支えてくれていたんだ……。

ぼくは、亜紀と間違いなく幸せな時間を重ねて来た。

そんな大切な存在である亜紀を失ってしまうことがどれだけ辛いことなのかと、今になってぼくは、ようやく気づくことが出来たのだ。

そして、もし亜紀がぼくから離れてしまったとしても、だからと言って、ぼくは藤香を追うという訳にもいかない。

それとこれとは、全く別の話なのだから……。


ぼくを乗せた山手線の電車は、いつの間にか品川駅のホームに滑り込んでいた。

ぼくはもう、ちゃんと結論を出さなくてはならない。

「よし、行くか……」

ぼくは、開いた電車のドアから、勢いよく品川駅のホームに降り立った。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

46

仕事を早めに切り上げたぼくは、午後7時過ぎに会社を出た。

ゆっくりと渋谷駅に向かって歩く。

そして、渋谷駅から山手線に乗る。

いつものようにドアのそばに立って、ぼくは電車に揺られながら藤香のことを考えていた。


藤香は、アメリカに行ってしまった。

もしかしたら、もう二度と逢うことは出来ないかもしれない……。


そう思うと、ぼくは今すぐにでも藤香を追いかけるべきだと思う。

だけど……。


4年前に、ぼくの目の前から消えたのも、今回のことだって、きっとそうに違いないのだ。

藤香はきっと、ずっとぼくのことを想っていてくれた。

自分の病気のことを、ずっと伝えなかったのも、それは全てが藤香なりの愛情だったのだと理解出来る。

しかし……。


ぼくは、葵の口から真実を聞いて以来、ずっと葛藤していた。


藤香の気持ちを考えたら、ぼくは藤香を追うべきではないとも思う。

様々なことを全て放りだして、藤香を追うことを、藤香は決して望みはしないだろう。

だけど、藤香はそれでも本当は、ぼくにそばに居て欲しいのではないのだろうか?

いや、だけど……。


ぼくを乗せた電車は、いつの間にか五反田駅に着いていた。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

45

次の朝、目を覚ますとぼくは、昨日のそのままの服でベッドに寝ていた。

いつの間にか、眠ってしまったらしい。

昨日、葵から告げられた事実が夢ならば良いのに……。

ぼくは、まだボーっとする頭で、そんなことを考えていた。


時間が経って、頭がスッキリし始めて、ぼくは昨日のことが間違いなく現実であることを悟った。

ぼくは、いま確実に藤香に関する過去の事実と、葵から告げられた事実をハッキリと覚えていた。

ぼくは、もう逃げたくない……。

そんな思いが、ぼくを覚醒させたのだ。


そして、ぼくはいつものように会社へと向かう。

仕事に没頭していれば、他のことは忘れられる。

そう思いながらも、ついついぼくは、藤香のことを考えてしまう。

そして、もちろん亜紀のことも……。

「明日の午後8時に、品川駅の港南口広場に必ず来て欲しい」

亜紀は、昨日の夜にそんなメールを寄こした。

「大事な話があるの……何があっても、必ず来てください……」

そんな亜紀の言葉に、ぼくの心は震えていた。

それは、ぼくが思っていた以上に強く、激しく、ぼくの心を揺さぶっていたのだ。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

44

「ありがとう……もう大丈夫だから、独りにしてくれないか?」

ぼくは、葵にそう言った。

「……うん、分かった……でも、何かあったらすぐ連絡してよね」

葵は少し不安げに、ぼくの部屋を出て行く。


独りになったぼくは、ベッドに寝転びながら考えていた。

藤香の気持ちを思うと、ぼくはもう藤香を追うべきではないと思う。

でも……。

ぼくの気持ちは、どうなんだろう?

ぼく自身の、本当の気持ちは?

藤香と一緒に居たい、と思う。

でも、それは藤香を苦しめることになってしまうに違いない。

それは、ぼくのわがままではないのか?

でも……。

仕事のことだって、そうだ。

いい加減に、放り出すことなんて出来ない……。

ぼくは亜紀を捨てて、藤香を、また追うべきなのだろうか?

そんな様々な思いが、ぼくの胸を締めつける。

そして、亜紀からのメールが、ぼくを不安にさせていた。

それは、自分が思っていた以上に、ぼくを苦しめていたのだ。

結論の出ないことを考え続けていると、この現実がすべて夢だったら良いのにと思う。

しかし、それでは今までのぼくと同じだ。

ぼくは、現実から逃げようとして、不都合な事実を記憶から消して来た。

しかし、もう、ぼくは逃げたくはない。

頭の痛みも、もう襲って来ない。

ぼくは、この現実を受け入れる。

そのときぼくは、そう決心していた。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

43

しばらくの間、ぼくは冷たい台所の床に座ったまま、放心状態でただ涙を流していた。

葵は何も言わずに、ぼくの手を握って、そばに居てくれた。

そのとき、ぼくのケータイにメールが届いた。

藤香か?

ぼくは、急いでケータイを開く。

藤香からのメールが届くはずがないことなんて、ぼくだって良く分かっていたのに……。


メールをチェックすると、それは亜紀からのメールだった。

亜紀、か……。

ぼくは、がっかりしながらも、そのメールタイトルを見たとき、胸がドキリとした。


Sub : 大事な話……

ひろ……

大事な話があるの。

明日の午後8時に、品川駅の港南口広場に必ず来て欲しい。

何があっても、必ず来てください。

亜紀


ぼくは亜紀のメールの文字をボーっと目で追いながら、考えていた。

大事な話、か……。

亜紀は、ぼくと別れるつもりなのだろうか?

ぼくは、いま一体、どうするべきなのだろう?

亜紀を捨てて、また藤香を追うのか?

それでは、また尚子のときと同じ過ちを繰り返すことになってしまう。


「お兄ちゃん、亜紀さんから? メール……」

葵は、じっとぼくを見つめていた。

「亜紀さんを離しちゃダメだよ! 絶対にダメだから!」

葵は、そう言いながら、ぼくの手首をギュッと握った。

和泉ヒロト(ヒロトP)【公式】

『藤香とぼくと、一枚の写真』

42

「なぁ、葵……藤香は、俺に逢いたいって手紙をくれたんだ……」

「うん……知ってたよ……藤香ちゃんは、一生懸命手紙を書いてた……何度も、何度も書き直しながら……」

そうだったのか、藤香……。

ぼくは、葵の言葉に、また激しく胸が痛んでいた。

辛かっただろうに……

藤香は、あんなキレイな字で手紙を書いてくれたのか……。

ぼくの口から、無意識に言葉が出ていた。

「藤香に逢いたかった……いや、俺に逢わせてやりたかった……そんな状態なら、尚更……」

葵が、苦しそうに口を開く。

「これは、内緒にしようと思ってたんだけど……やっぱり、話すね……藤香ちゃんは、お兄ちゃんに逢ったんだよ……ミッドタウンの前で確かに……」

「えっ?」

ぼくは、葵の言葉に混乱していた。

藤香は、ぼくに逢っただって?

どうして……

いや、そんなバカな……。


「どういうことなんだ? 教えてくれ! 葵!」

葵は、ひとつ大きく息をついて言葉を続ける。

「藤香ちゃんは、確かに待ち合わせの時間にミッドタウンの前にいた……車の中から、お兄ちゃんの姿をじっと見ていたんだよ……」

「そんな近くにいたなら、どうして……どうして逢いに来なかったんだ?」

「藤香ちゃんは、言ってた……お兄ちゃんに逢ってしまったら、またお兄ちゃんを苦しめてしまうって……今の自分の、こんな姿をお兄ちゃんに見せたくはないって……」

ぼくの目からは、いつの間にか涙が溢れていた。

藤香は、あの時ミッドタウンのあの場所で、どんな気持ちでぼくを見つめていたのだろう?

藤香の気持ちを考えると、ぼくはどうしようもなくやりきれない気持ちだった。